見出し画像

BtoBの自社プロダクトで国内シェア1位「安定した既存事業×最先端技術による新規事業」で挑戦し、ものづくりを楽しむ人材を育てるウイングアーク1st

ウイングアーク1st株式会社
2004年創業。企業や組織のデータ活用を支えるシステム、サービスを開発している。帳票システムを一元化した「SVF」に代表される帳票・文書管理事業と、データを集約・可視化してアクションへとつなげる「MotionBoard」」「Dr.Sum」をはじめとする「エータエンパワーメント事業」を2本の柱に、国内企業や公共機関から絶大な支持を得てきた。今後もデータの価値を最大化し、ビジネスにイノベーションを起こすものづくりを目指していく。


ウイングアーク1st株式会社は「情報に価値を、企業に変革を、社会に未来を。」をビジョンとして掲げています。「データ活用はウイングアーク」のCMでもおなじみ。同社が開発する、企業の帳票類の設計・出力をオールインワンで実現する総合帳票基盤「SVF」は実に国内シェア約70%。今でこそ企業の書類をデジタルで設計し、そのデータを様々な企業活動に活用することが当たり前になっていますが、「SVF」誕生当時の1996年には画期的でした。

約30年経った今も、同社は最先端技術で新しいプロダクトを生み出すことに変わらず挑戦し続けています。また、行政のDX化にも参画し、社会に大きなインパクトを与えています。そこには、ものづくりが好き、ユーザーにとって一番良いものづくりをしたいというエンジニアを育てようという熱い思いもあります。同社の採用部門である、Talent Attraction & Acquisition部の南賢将さん、長南匡紀さんに、サポーターズ代表の楓が話を聞きました。

新卒エンジニア採用・育成のポイント

  • 安定と挑戦が両立した企業風土だからこそ、エンジニアが挑戦できる

  • 自身もものづくりが大好きな個性派CTOがエンジニアたちをリード

  • お客様と向き合い、対話し、反応を感じられる開発


挑戦を続け、新規事業を数々育てる「八ヶ岳モデル」

― 御社はBtoBの事業を手掛けているので、落ち着いた社風というイメージがありますが、実際はいかがですか。

長南さん  当社の事業の大きな柱は、「企業のデータ活用の手助けをすること」です。帳簿や伝票などを中心とした文書を管理するための「帳票・文書管理事業」と、蓄積したデータを様々に活用し、業務の質とスピードを向上させるための「データエンパワーメント事業」の2領域を主力に事業を展開しています。どちらの領域でも国内シェア1位のプロダクトを有しています。帳票管理事業では「SVF(※1)」、データエンパワーメント事業では「MotionBoard」「Dr.Sum(※2)」がそうです。

安定的に成長し、シェアを持っているプロダクトがある点から、大企業的な落ち着いた雰囲気の会社と思われがちですが、実は新規事業にも活発に挑戦していく文化があります。新規プロダクトの開発はもちろんのことですが、現在、既存領域でも新しい取り組みとして公共領域のDX化推進という領域を攻めています。福岡県北九州市とのスポーツテックの取り組みや、公共施設のオンライン申請に関する実証実験に続き、2023年4月には大阪府和泉市と「DX連携協定」を締結しました。既存領域で生み出したキャッシュを新しい事業に投資して事業の大きな柱へと育てていくのが当社流です。これは社内では「八ヶ岳モデル」と呼ばれています。富士山のような高い山が1つだけある、そんな事業の在り方ではなく、八ヶ岳のように高い山がいくつも連なった事業の在り方にしようという考え方です。

※1_出展:株式会社デロイトトーマツミック経済研究所「帳票設計・運用製品の競合調査2022年度版」(帳票運用製品)
※2_出展:ITR「DBMS/BI市場 2021」データ分析/レポーティング市場:ベンター別売上金額推移およびシェア」

― エンジニアの新卒採用には早くから力をいれてきましたよね。

Talent Attraction & Acquisition部 チームリーダー  南賢将さん

南さん  当社では職種別採用を行っていて、プロダクトの開発エンジニアの採用人数は毎年10名前後で、2023年2月時点で社員数約700名のうちの25%ほどがエンジニアです。

当社のCTO(※取締役執行役員事業統括担当 兼 CTOの島澤甲)が、「開発エンジニアを長期的に育成するなら新卒採用のほうが相性がいい」と言っています。当社が大切にしているカルチャーを技術に落とし込み、プロダクトに反映させて、エンジニアリングカルチャーを支えていってくれることを、新卒エンジニアにより期待しています。

自分で仕様を決めて、自分の思いをプロダクトに落とし込める

― 2023年3月にサポーターズで行った学生アンケートの結果、御社の知名度は11%だったんですが、その結果を踏まえて考えることはありますか。

南さん  以前は、採用に関して当社と競合するのはSIerさんで、「ウチは自社開発で、プロダクトがあるから、ものづくりができるよ」と言ったら採用では勝てていたんです。ところが2021年卒、2022年卒の採用を行うあたりで潮目が変わって、Web系、SaaS系の自社サービスを持つ企業と競合するようになりました。エンジニア志望の学生に対して、ものづくりだけでなく、自分たちの提供価値を語れなければこれからは戦えないと考えています。そういう意味では、遅ればせながら、自分たちの魅力というものを新卒のエンジニア志望の学生さんたちに伝えていきたいと燃えていますし、実際に知ってくださった方々からは、好きになってもらえることが多いです!笑

― これからは御社のどのような魅力を打ち出していこうと考えていますか。

長南さん  プロダクトが強い為、経営基盤が安定しているのはもちろん当社の魅力ですが、さらに「挑戦できる環境である」ことを伝えたいです。安定した経営基盤のおかげで大型投資ができるのも挑戦できる条件の1つ。もう1つ、CTOの言葉を借りるなら「エンジニアが、ちゃんとエンジニアできる組織」であることが重要です。当社では自社サービスを開発しているので、エンジニアが仕様を決めるところから参加して、思い切り開発ができます。「お客様にこういう価値を提供したい」という思いを、プロダクトに落とし込める環境があるということです。

R&D担当部署では常に将来の事業を開発

― そういった環境のもと、エンジニアはどんな面白いことに挑戦できるのでしょうか。

Talent Attraction & Acquisition部 新卒採用担当 長南匡紀さん

長南さん  開発技術の観点から言っても、けっして大袈裟ではなく、何でもできる環境です。当社には現在、「SVF」「MotionBoard」「Dr.Sum」をはじめ6つのプロダクトがあって、オンプレもあればクラウドもあり、言語もプロダクトごとに少しずつ違います。使われている技術が実に多様で、サービスの提供に関わる多様な技術が社内にある状態。ですから、すべての分野に精通するフルスタックのエンジニアを目指したいなら、そういうキャリアも可能ですし、得意分野をとことん極めるといったことも可能です。

― それほどの技術があるのはなぜですか。特別な理由があるんでしょうか。

長南さん  当社にはR&Dの部署があり、ずっと研究開発に投資をしてきました。例えばクラウドの研究には10年以上前から着手していましたし、今はスポーツテックなどにも実証研究として取り組んでいます。スポーツテックとは、スポーツ選手のパフォーマンスをカメラで撮影し、それをデータ化してさらにパフォーマンスを高めることに繋げていく技術です。また、ChatGPTなどの最先端技術をプロダクトにどう組み込んでどんなサービスにできるのかといったことも研究しています。確固たる既存ビジネスがあることは大切ですが、同じことを繰り返しているだけではビジネスは衰退していきます。技術的にもビジネス的にも常に挑戦を続け、進化し続けているのが当社なんです。

このCTOがいるからこそ、エンジニアがものづくりを楽しめる

― 挑戦する社風には、ユニークなCTOの島澤さんの存在も大きく影響していますよね。島澤さんはどういう方ですか。

長南さん  CTOの島澤は、一言で表現するなら「ものづくりが好きな少年が、そのまま大きくなったような人」です。

南さん  島澤は自宅の自分の部屋を、最先端の技術、面白い技術を詰め込んだ空間に仕立てています。室内にモニター28台、サーバは自分で組み立てて設置。自作・手組のPCはメモリ256G、300万円を超えるプロジェクタや3Dプリンタなども完備。この部屋をフル稼働させると電気代が月15万円くらいかかるそうですが、これほどまでにものづくりが好きなCTOが身近にいるのは、エンジニアにとっては大きな魅力です。

技育祭2023【春】講演のワンシーン

― 「ミンティア発射機」を自分で作ってしまったとか。(※「ミンティア」はアサヒグループ食品株式会社のミント味のタブレット。受験勉強中の息子さんがあくびをしたら、自動的に清涼感のある「ミンティア」が口の中に飛び込むように、この発射装置を作ったとのこと。)

南さん  毎年、自社開催のカンファレンス「updataNow」にご参加いただいたお客様に喜んでいただこうと、島澤が直々に製品を使ったデモを自作しています。「ミンティア発射機」もそうでした。デモ機といっても、自社プロダクトが使われているのはコントローラーの部分です。それをお客様にご理解いただくために、センサーなど必要なものは市販のものを購入するんですが、メカの筐体などは島澤が自宅の3Dプリンタで自作しました。島澤の趣味がふんだんに活かされています。

― 島澤さんご自身が心から楽しんでいるということなんですね。

南さん  島澤が大事にしているのは、ものづくりを楽しむということ、そしてプロダクトを使っていただくお客様をきちんと想定してものづくりをするということです。島澤本人がものづくり、技術を徹底的に楽しむことを体現しているからこそ、当社のエンジニアたちも自分の「好き」にこだわり、オーナーシップを持って働けると感じています。当社では「この技術は自分の領域。社内では自分が一番詳しい。いや、業界で一番詳しい」という気概を持ったエンジニアが多いと思います。

お客様と向き合い、反応を感じていたいならBtoCよりBtoB

― 御社では、学生時代から既に技術力の高い人を採用しているんでしょうか。

長南さん  技術的に尖っている人だけを求めているわけではありません。技術を楽しむことは重要かと思いますが、組織マネジメントに興味がある方、ビジネス×技術を考えたい方など、多様な学生さんを受け入れたいと思っています。ただ、お客様のことを第一に考え、プロダクトをどうつくるのがお客様にとって一番いいかを考えることに喜びを感じられるのかは重視しています。当社ではこれを「顧客解像度」と表現しています。顧客解像度を大切にしているのであれば、軸足がどこにあるのかはそれぞれのエンジニア次第です。当社にはそれを許容する懐の深さがあります。

南さん  学生が「私はお客様の反応をいつも感じていたいから、BtoCのものづくりをしたい」と言うのをよく聞きますが、そういう価値観だからこそ感じられるBtoBの面白さもあると思います。BtoCの場合は、一人ひとりのユーザーを見るわけではなく、ユーザーを群で捉えていく感覚ですが、BtoBの製品の場合は、ユーザーの業務に紐づいていることが多いですから、ユーザーの話を徹底的に聞き、、この人たちの喜びや痛みはどこにあるのかを追及する必要があるんですよね。そうしたリサーチの上で、プロダクトの仕様を決めていきます。当社ではエンジニアが自分でユーザーと対話し、それを把握していますから、お客様の反応をいつも感じていられます。

入社前にも入社後にも、ものづくりを楽しむ機会を提供

― 御社でものづくりをする面白さとは何ですか。

南さん  当社のプロダクトはライフサイクルが長いので、じっくりとプロダクトを育てるものづくりをしたい人に適しています。例えば人気のゲームなどはライフサイクルが短く、市場に晒されるヒリヒリ感もあって、それが合っている人には楽しいと思います。一方、当社のプロダクト開発には、法人のお客様としっかり向き合い、長く使っていただく前提で価値あるプロダクトを提案していく楽しさがあります。そのために何か1つの機能をリリースするにも相当こだわって開発しています。

長南さん  当社では自社開発のプロダクトで国や行政が抱える本質的な課題を解決していけるので、社会に与えられるインパクトが大きいですが、それだけでなく当社のフェーズに魅力があることもお伝えしたい。様々な事業に投資し、いくつもの柱となる事業を育てていこうとしているので、これから入社する人が道を切り拓き、会社の中核に入っていって新しい時代をつくっていける面白さがあります。

― そんな御社が技育プロジェクトへの参加を決めた理由を教えていただけますか。

南さん  日本では2030年に80万人ものエンジニアが不足するという社会課題に関して、企業という立場から解決していけるのが技育プロジェクトだと感じています。その社会的意義に共感しているのが参加を決めた一番大きな理由です。採用する側の目線で言うと、そうした未来ある若き技術者に、当社の名前を知っていただける機会だと感じ、参加させていただきました。

長南さん  採用する側が学生たちに熱中できる場、彼らが楽しみながらも産みの苦しみを経験する場を姿を提供する必要があると思っています。そういう行動を通して「エンジニアっていいね」と思う学生が増えれば増えるほど、会社も社会も良くなっていくと思っていますし、だからこそ参加を決めました。ものをつくるのは楽しい半面、恐いことや苦しいこともあるので、技育プロジェクトではそういう経験もしてほしいです。自分のつくったものに対して初めてフィードバックをもらうのは恐いと思いますが、それを超えたところに楽しさもこだわりも生まれますから。



みんなにも読んでほしいですか?

オススメした記事はフォロワーのタイムラインに表示されます!