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リクルート新卒エンジニア採用担当に聞く 参加してよかったサマーインターンランキング3年連続1位の秘訣

2024年5月、就職活動支援サービス「サポーターズ」を利用しているエンジニア学生350名以上を対象としたアンケート調査を実施し、「参加してよかったエンジニアサマーインターンシップランキング2024」を発表しました。

今回で第3回目となる本アンケートで、3年連続1位を獲得した株式会社リクルート。各社が工夫を凝らしたインターンシップを実施する中でも、学生から高い満足度を得られる理由とは?
今回は、同社のエンジニア職の新卒採用担当として、インターンシップの企画・運営に携わる加川さんにお話を伺いました。


リクルートのインターンシップ

リクルート様 エンジニアインターンシップ概要

サポーターズ:リクルート様のインターンシップについて教えてください。

加川さん:インターンシップ用の課題・業務ではなく、現場に配属し、実際の業務を体験してもらいます。
プロジェクトの一員として社員と同じ目線で、学生自ら課題設定や提案、実装を通して一緒にプロダクトを成長させてほしいと思っています。

学生のキャリア形成意向をヒアリングして、希望に沿った職種・案件を選べるようにしています。実際にリクルートが運営しているサービスにジョインしてもらい、部署ごとの幅広い内容のプロジェクトの中から、所属部署と本人で相談しながら案件を決めていきます。

リクルート様 エンジニアインターンシップ過去の事例

サポーターズ:実務ではなくインターンシップ用の課題を用意する企業も多いですが、なぜ実務を体験してもらうのでしょうか?

加川さん:インターンシップ用に実務と切り離された課題を用意して正解を設けるよりも、実務を通してディスカッションしながら学生自身で正解をつくってもらうことで、働く楽しさをよりリアルに感じてもらえるんです。

現場社員にとっても、学生と共に働いてもらうことで新しい視点に気づいたりプロジェクトが円滑に進んだり、新しいものを生み出せる機会が多くあると実感しています。

サポーターズ:学生に実務を任せることも踏まえ、受け入れ・選考時に重視しているポイントはありますか?

加川さん:学生のこれまでの経験を活かせるか、学びたいことを叶えられる業務を現場で用意できるかなどマッチングの精度にはこだわっています。
スキルだけではなく、これまでの経験やこのインターンシップで何を学びたいのかなどを十分にヒアリングし、受け入れる側の現場ともすり合わせてミスマッチを防いでいます。

当社では、学生の希望ももちろんですが、時期によってプロジェクトが変動するので、その案件にマッチするような学生層を募集するようにしています。

サポーターズ:インターンシップの運営には何名くらいの方が携わっていますか?

加川さん:人事メンター、現場メンター、所属部署のグループマネージャー、部長やユニット長が関わり、およそ50名の体制で運営しています。
1回のインターンシップ期間での参加人数は10〜30人で、インターン生1名に対して現場・人事それぞれ複数名の社員が関わっています。

学生とのコミュニケーションの工夫

サポーターズ:インターンシップにあたって、学生とのコミュニケーションで工夫していることは何ですか?

加川さん:社会人はこうあるべきだという押し付けはしないことを大切にしています。リクルートが目指す世界観の「Follow Your Heart」にもあるように、学生自身が大切にしている価値観を尊重して、自分らしい意思決定ができる関係性を築くようにしています。

例えば、学生さんがエンジニアのこんな仕事に興味がある/他社のこんなところが素敵だと思う。といったような話をしてくださったときに、「でもその選択はキャリア形成的にあってるのか?」や「うちの方がいいよ」などとは伝えず、「なぜそう思うのか」「根本で大事にしている考え方は何なのか」などをしっかり聞くように意識しています。

リクルートのインターンシップでは、学生1人に対して、現場メンター・人事メンターが各1人ずつの体制で運営しています。
現場メンターは実務上のフィードバックやメンタリング、人事メンターはキャリアやインターンシップ全体についての相談で、それぞれ週次で面談を実施しています。

サポーターズ:面談ではどんなお話をするんですか?

加川さん:人事メンターとの面談では、まず初日にインターンシップ期間中の目標を設定しています。その後は現時点での進捗具合や成長実感ができているか、インターンシップでの悩み事、リクルートへの疑問、キャリアの相談など様々です。
時には楽しい雑談だけということもありますし、その時々にカスタマイズしてお話ししています。

インターンシップに参加した学生の声

サポーターズ:リクルート様のインターンシップに参加した学生からはどんな声がありますか?

加川さん:仕事内容だけではなく、キャリア形成についての感想をいただくことも多いです。

【実際の声】
「過去の経験を踏まえながらキャリア形成について考えたことがなかったので、良い気づきを与えてくれた」
「インターン生に対して全力でサポートしてくれる体制が嬉しかった」
「インターンシップ用の課題ではなく、実務を体験してリアルなFBをもらうことができ、やりがいを感じた」
「実際に働いたときも、自分の意思を尊重してくれる会社であることが分かった」

リクルート様のインターンシップに参加した学生の声

加川さん:社員からは、「インターン生のサポートをすることで自身の業務の成果や課題を実感することができた」という声が挙がっていて、会社にとっても良いサイクルができているなと思っています。
インターンシップを経験して入社した社員が、次はメンターになる場面に立ち会うこともあり、嬉しく思います。

サポーターズ:人事・現場でできること、それぞれのプロが学生のケアを徹底されているんですね。

加川さん:1ヶ月のインターンシップを通して、最大限にリクルートを体感してほしいと思っています。
そのうえで、学生にとってより良いキャリア形成のきっかけになれればと思っているので、両面からのケアを実施しています。

サポーターズ:現場メンターは人事から指名しているんですか?

加川さん:人事側でご依頼というよりかは、現場社員自身も成長や課題を感じてくれているので、自主的に手を挙げてくれることが多いんです。また、現場のマネジャーから依頼していただくこともあります。

リクルートがインターンシップを充実させる理由

株式会社リクルート プロダクト採用部 加川 美由紀さん

サポーターズ:なぜここまで充実したインターンシップを実施しているんですか?

加川さん:一言でお答えすると、リクルートが目指す世界観である「Follow Your Heart」を実現するためです。
もちろん、リクルートで働くイメージを持ってもらえると嬉しいですが、自分らしい意思決定やキャリアを築くために、リクルートでのインターンシップの経験を活かしてほしいと思っています。

インターンシップを通して当社が学生と関わることで、自分らしさを知り、自分らしい人生を歩むお手伝いができたら、と本気で思っているんです。これを軸にインターンシップの企画や運営をしているので、充実したサポート体制が整っているのだと思います。

サポーターズ:全体的に充実している印象ですが、特に「ここは他社に負けないぞ」というポイントはありますか?

加川さん:リアルな業務体験ができること、充実したサポート体制にはこだわっています。
大事なプロジェクトに関わってもらい、社員のサポートのもと、機能のリリースまでお任せすることもあります。自分が開発した機能を実際のアプリで見るなど、その時の喜びや当社で働くイメージを強く感じられるようにしています。

現場社員には、「インターン生も同じチームの一員」と伝えているので、学生にとって新鮮でよりリアルなフィードバックを受けられる環境になっていると思います。

さいごに

加川さん:私たちにとっては、当たり前のことを真面目に丁寧に行ってきているのですが、リクルートのインターンシップのユニークさを評価していただき、ランキングで3年連続1位という評価をいただけたことをとても嬉しく思います。

エンジニア学生たちが自分らしいキャリアを描く世界が実現できれば、自分らしい意思を持ったエンジニアが増える素敵な業界になると思っています。
当社が提供するインターンシップを通じて、少しでもそのお手伝いができれば嬉しいです。