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ヤプリ CTOと新卒エンジニア第1号に聞く初めての新卒採用、オンボーディングの秘訣とは?

アプリ開発・運用・分析をノーコード(プログラミング不要)で提供するアプリプラットフォームYappli(ヤプリ)。開発・運用・分析がオールインワンで完結できるとあって、さまざまな業界で導入が増えています。

ヤプリが新卒エンジニア採用を強化した理由とは。そして、新卒エンジニアをうまくオンボーディングする秘訣とは。執行役員 CTO 佐藤源紀さんと、新卒エンジニア第一号のプロダクト開発本部 加納辰真さんに、サポーターズ 代表 楓が聞きました。

新卒エンジニア採用・育成のポイント

  • 新卒エンジニアが入社することで社内が活性化

  • 新卒エンジニアに早めに成功体験を積んでもらう仕掛けづくり

  • 就業型インターンはオンボーディングにつながる


佐藤 ヤプリは、「Yappli」という簡単に自社アプリが作成できる開発プラットフォームを提供しています。通常、iOSやAndroid上で動くアプリを作るには、エンジニアがプログラミングをする必要があります。でも「Yappli」を使えば、ブラウザ上でドラッグ&ドロップ、画像をアップロードするだけで、エンジニアでなくてもノーコードでアプリを作ることができます。

さらに、リリース後のコンテンツ更新やプッシュ通知などの運用面、プッシュ通知の反応率を計測するといった分析まで、一貫してブラウザの管理画面で完結できるといった特長があります。そのため、専任の運用担当者がいない会社でも、高品質なアプリを提供・運用していくことができるのです。

 社内ではどのような開発体制を敷いているのでしょうか?

佐藤 社員数約250名のうち、実際にコードを書いているのは約40名、プロダクト開発に携わる全体を合わせると、約80名ほどのエンジニア組織です。具体的には、iOSとAndroidの開発エンジニア、ブラウザで動く管理画面をつくるフロントエンドのエンジニア、サーバーサイドエンジニア、SRE、データサイエンティスト、QAエンジニア、開発企画、カスタマーサポートなど幅広い職種のいる組織です。

新卒エンジニア採用を始めたきっかけ

 新卒エンジニア採用を始めたのはいつですか?

佐藤 2020年卒からです。当時は新卒採用をしようとしていたわけではなく、中途採用のフォームからエントリーしてくれたり、社員にダイレクトメッセージを送ってくれる感度の高い学生がいて、少しずつ門戸を開いていきました。

 そして入社した新卒エンジニア第1号が、加納さんだったということですね。加納さんは、なぜヤプリを志望したのですか?

加納 はじめは「ヤプリが資金調達した」という記事を読んで、事業内容に興味を持ち、たまたま知り合いが働いていたのでコンタクトを取ってみました。その後、オフィスに遊びに行って社内の雰囲気を知り、Twitterでエンジニアの方々をフォローしていろいろ質問したところ、真摯に答えてくれる方が多く、「こういう人たちと一緒に働きたい」と思い、選考に進みました。

ヤプリ プロダクト開発本部 加納辰真さん

 最初の一人になることに不安はありませんでしたか?

加納 私はもともと好奇心旺盛で、ファーストペンギンになるのが好きなんです。会社に新卒文化をつくるという経験はそうそう誰でもできることではありませんよね。不安というよりもワクワクしていました。

"新卒エンジニア第1号" 加納さんが最初に取り組んだミッションは

楓 社内のエンジニアの皆さんの反応はどうでしたか? 初めて新卒を受け入れた会社の中には、まだ教育体制が整っておらず、「誰が育成するの?」と戸惑いが生じるケースも少なくありません。

佐藤 もちろん戸惑いはゼロではありませんでした。コロナ禍でテレワークがメインとなっていたこともあり、Slackのコミュニケーションでうまくいくのか懸念もありましたね。

しかし、そんな周囲の心配をよそに、加納さんは学生時代すでに開発の経験をしていましたし、非常に吸収力が高くて。おそらく始めはちょっと苦戦したと思いますが、今となってはだいぶ安心して仕事を任せられると思っています。

 加納さんは、実際に入社していかがでしたか?

加納 新卒だからといって甘やかされることなく、「いち社会人」として扱っていただけたことが嬉しかったです。中途のスペシャリストが多い環境でもあり、周りの先輩たちのレベルがめちゃくちゃ高くて、「自分も負けないようなコードを書きたい」「もっと技術力を磨きたい」という気持ちで常にキャッチアップを続けてきました。めちゃくちゃ鍛えられたと思います(笑)

佐藤 加納さんには最初、全社員が活用する勤怠システムの開発や開発部のLT大会の運営など、全社に関わるシステムやカルチャーづくりに取り組んでもらいました。若手が頑張っているのを見ると、みんな応援したくなりますよね。自然と協力体制が築かれ、加納さんが関わった機能の改善サイクルも速くなっていきました。

ヤプリ 執行役員 CTO 佐藤源紀さん

 はじめに全社に関わるシステムを担当してもらったのはなぜですか?

佐藤 もちろん加納さんならできるだろうと思ってお任せしたのですが、使う人が多いほうが加納さん自身も作りがいがあるでしょうし、早めに成功体験を積んで輝いてほしいという思いもありました。また、社内のメンバーから感謝されるきっかけとなる機能にもなると考えたためです。

加納 勤怠システムに関しては、新しいメンバーが入社するたびに「この機能、便利ですね」と言ってもらえたりして、ずっと感謝され続けているような気がします。

 加納さんの入社以降、新卒エンジニア採用を継続していこうとなった決め手は何だったのでしょうか? 

佐藤 やはり、チームに新しい血が入ってくるというのは非常にいいなと思いました。社内が活気づきますよね。また、中途エンジニアの場合はある程度完成されていますが、新卒エンジニアの場合は育成からしっかり取り組む必要があります。本人にとってもファーストキャリアって大きな意味がありますし、会社としても育成の土台づくりに挑んでいると考えています。

就業型インターンのメリットとは

 最近はインターンも積極的に実施されていますよね。

佐藤 そうですね。就業型インターンに力を入れており、通年受け入れております。約1カ月、場合によってはそれ以上の期間、開発現場に入っていただき、実際にプロダクトのコードを触ってもらったり、社内イベントや全社会議にも参加してもらっています。

就業型インターンを重視する理由は、学生と社内のエンジニアの相互理解を深めるというところにあります。実は、入社後に活躍するエンジニアの要素の一つとして、「コミュニケーションがうまく回せる力」があります。チームで仕事をしていく以上、大切にしていきたいポイントです。その人の良さって面接でもある程度は分かると思うのですが、就業型インターンのほうがお互いのスキルセットや技術力も含め、肌身で感じられるのではないかと考えています。

 就業型インターンは、業務内容や働き方、社内の雰囲気を知って選びたいという学生にとって非常に良い制度ですよね。ただ、受け入れる現場にはどうしても負荷が掛かってしまいます。このあたり、社内の皆さんどう捉えていらっしゃるのでしょうか?

佐藤 おっしゃる通り工数はかかります。でも、実際に新卒エンジニアを受け入れるときのほうが、オンボーディングに時間が掛かるものだと思います。

就業型インターンの場合、通常のインターンと比較してより実業務に近いところをお願いするケースが多いので、一人ひとりのスキルセットや長所、この領域なら活躍してくれそうだといった将来像も見えてきます。就業型インターンは、学生と社内双方にとって、入社後の姿をイメージできる良い練習機会になっているのではないでしょうか。

 なるほど。就業型インターンがそのままオンボーディングにもつながっているのですね。では、就業型インターンを採用につなげるために工夫していること、気をつけていることはありますか?

佐藤 何より大事なのは、社内のコミュニケーションだと思っています。インターン学生が働いている部門の勉強会はもちろんですが、他の部門のメンバーとのイベントやランチ、部活動など、かなり意識して交流の場を作っています。セールスやマーケティングといった他の部門がどんな考えで仕事をしているのか実感してもらうことで、事業への理解が進み、志望度が上がるケースも多いです。

加納 学生から見た就業型インターンのメリットは、外からでは絶対に分からないサービスの設計まで見れることですね。実際にプロダクトのコードに触れられる環境を用意しているので、いろいろなサービスを組み合わせて作られていることや、障害を起こさないためにどんな仕組みを施しているのかなど、プロダクトの深いところまで知ることができます。はじめはちょっとハードルが高いと感じるかもしれませんが、一つのサービスの根幹に触れられるのは、非常にいい経験になると思っています。

サポーターズを活用する理由

 ヤプリさんは、サポーターズの1on1イベントによく参加いただいています。どんなところにメリットを感じてくださっているのでしょうか?

佐藤 実は以前から、ソフトウェア開発領域の学生が多いという点で、サポーターズは抜きん出ていると思って見ていました。昨年、一度トライアルでイベントに参加してみたのですが、そこで出会った学生の中から4人ほど就業型インターンに来てくれて、皆さん優秀でいい評価だったんです。

そもそも、Yappliについて理解していただくなら、直接話せるイベントのほうが合っているような気がします。たとえ社名を知らなくても、サービスのデモンストレーションをお見せすると、「ノーコードでこんなに簡単にスマホアプリが作れるんだ」と会話がはずみ、もっと深く知りたいと次の展開につながりやすくなるんです。

そして、1on1イベントには主体性があって自走できる学生が多いですね。加えて、すでにアプリやサービスといったものづくりを経験していて、動くものを見せてくれる学生も多いので、一緒に働いているイメージも湧きやすいですし、現場で困ったことがあってもある程度は自分で調べて解決していけるだろうなと想像できます。サポーターズの良いところは、そこだなと思っています。

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