技育CAMPハッカソンレポートvol8
■技育CAMPとは
技育CAMPとは、エンジニアを志す学生の皆さんにハッカソンと勉強会を通して、継続的なインプットとアウトプットの場を提供するスキルアップ支援プラットフォームです。
ハッカソンは月1-2ペースで定期開催され、メンターや賞金もある充実のサポート体制をご用意。ただ自称「日本一参加ハードル低いハッカソン」として毎回6割以上が初ハッカソン勢という初心者向けハッカソンです。
2021年は約5,000名が参加し、約280作品が本ハッカソンから誕生しました。
技育CAMP
■今回のハッカソンテーマとルール
11月のハッカソンテーマは「はじめてのハッカソン!」
今回の技育CAMPは初心に戻って、新しい挑戦に挑む学生とハッカソンを行ないました。
そして技育CAMPでは、なんと賞金も出ます。
最優秀賞:5万円(1チーム)
優秀賞:3万円(1~複数チーム)
努力賞:5,000円(複数チーム)
参加賞:1,000円(全員)
という、2dayハッカソンとしては異例の賞金額!
また、参加するだけ(正確にはプレゼンまで行うと)参加賞までもらえる、非常にお得なシステムとなっています。
(全て支援いただいているスポンサー企業さんのおかげです。感謝!!)
参加者属性
11月26-27日開催の「はじめてのハッカソン~オンライン開発合宿vol.8~」の参加者属性をまとめました。
なんと今回の技育CAMPvol.8では、最年少で高校1年生(29卒)から、大学院生(23卒)まで参加してくれました。
即席チームに入ってハッカソンに参加し、自身の技術を高めるチャレンジをしてくれたこと。普段関わる機会がない世代と関わって、ひとつの成果物をつくりあげるてくれたことが、運営一同とても嬉しかったです。
■ハッカソンスタート
Twitter上から技育CAMP参加者のハッカソン参加への声を集めました。
https://twitter.com/geek_pjt/status/1596339535818141696
今回2ヶ月ぶりに開催された技育CAMP。
貴重な2日間を技育CAMPvol.8に参加してくれて、本当にありがとうございます。
はじめてのことに挑戦しているみなさんは本当にえらい。慣れないことも多かったと思うけど、みんな本当によく頑張りました!
■ハッカソン中の様子
ハッカソンは2日間となり、初日の11時から2日目の15時までの合計28時間で開発を行います。(希望者は1週間前のキックオフからの開発はOK)
オンライン開催のため、チームごとに自宅や研究室から、様々な場所で開発を行います。
運営側で2名から3名のメンターも常時サポートできるようになっており、質問や相談を随時slackやZoomで受け付け、一緒に考え、一緒に問題解決をしていきます。
■いよいよプレゼン!
28時間の開発を終え、2日目16:00〜はいよいよ成果発表プレゼン!
3分間のプレゼン時間で発表していきます。
今回のハッカソンでは予選がなく、1回きりのプレゼンで全てが決まります。
この章では、発表されたプレゼンを一部抜粋して紹介しています。
■結果発表
いよいよ結果発表です。
今回の技育CAMPはハッカソン初参加率が高く、運営としても気合いを入れて技育CAMPに臨みました。vol8でどんな挑戦ができたのか、運営一同とても楽しみです。
今回は審査員をサポーターズ代表の楓さん、メンターの山河さん、かずやんさんが担当します。
今回のvol8では、合計で努力賞4つ+優秀賞1つ+最優秀賞の計6賞が表彰されました。
努力賞1
栄えある努力賞1チーム目は、
推ししか勝たん「推しが尊いから貯金したい」
でした!
チーム「推ししか勝たん」は一人チームで参加し、自分の推しが尊いと思ったときに貯金する推し貯金のシステムを開発しました。
推ししか勝たんのすごい所は、一人開発で、はじめての技術に挑戦している点です。
Flutter:使用して一ヶ月(Udemyのみ)
FireBase:今回が初めて
はじめてFlutterにさわって、2日間でここまで仕上げるのはとても大変だったと思います。
最後まであきらめずに挑戦した「推ししか勝たん」に拍手を贈ります!
「推ししか勝たん」自身が推し活をしているからこそ、必要だと思える機能が用意できたのだと思います。
今回シンプルに見やすいデザイン、また限られた期間で制作された機能が評価されました。
(チーム代表ひとこと)
「ありがとうございます。ちょっとびっくりしすぎて何も出なかったですけど嬉しいですありがとうございます」
努力賞2
栄えある努力賞2チーム目は、
watnew 「天才プログラマーへの道〜目指せ世界一のプログラマー〜」
でした!
チームwatnewも5人全員が大学1年生です。今回の技育CAMPは新しい世代が目立ち、大きなエンジニア世代の波が来ていることを感じました。
チーム「watnew」は、プログラマーを育成するゲームを開発しました。
プログラミング言語を勉強していきます。
勉強中は女の子が勉強しているアニメーションが流れます。
一定数のプログラミング言語を習得すると、
「駆け出しプログラマーの部屋」⇒「初心者プログラマーの部屋」
プログラマーを目指す男の子の姿も変化しました。
(チーム代表ひとこと)
「あの、とっても嬉しいです。ありがとうございます」
努力賞3
栄えある努力賞3チーム目は、
チャレンジ「Siriとリス」
でした!
チーム「チャレンジ」もひとりチームでの参加になります。
チーム「チャレンジ」はSlackでしりとりができるガチなSlackbotを開発しました。
どのくらいガチなしりとりができるかと言うと、「Siri と リス」は、ひらがな、カナカナ、漢字、絵文字に対応できます。絵文字もしりとりに対応している点がすごい点です。
今回プレゼン発表では、実際に「Siri と リス」を動かしたデモを行なう方法で発表してくれました。
返事を単調に返すのではなくキャラクター性を持たせるなど、細かな工夫が見られ、多くの挑戦が感じられます。
(チーム代表ひとこと)
「ありがとうございました。楽しかったです!」
努力賞4
栄えある努力賞4チーム目は、
ひとりはつらいよ「Getory」
でした!
こちらのチーム「ひとりはつらいよ」は、名前の通りひとりチームで参加しています。
チーム「ひとりはつらいよ」は、自分の探しているリポジトリが簡単に見つからないことから、もっと簡単に手っ取り早くリポジトリを見つけることができるサービスをつくりました。
使用技術は、下記の通りになります。
Vue3(Nuxt3)
TypeScript
TailwindCSS
vue-i18n
Netlify
Docker(docker-compose)
GithubAPI v4
チーム「ひとりはつらいよ」は、今回ダークモードへの切り替えや多言語対応など多くのことに挑戦しています。
(チーム代表ひとこと)
「ありがとうございます。ひとりでかつ時間がない状況だったですけど、何とか賞をもらえて嬉しく思います」
優秀賞
栄えある「はじめてのハッカソン~オンライン開発合宿vol.8~」優秀賞に表彰されたチームは、
チームみっとりん「FreeWifi自走式バージョン」
でした!!!
チームみっとりんは、ハードの制作から行なったチャレンジングなチームです。そして参加したふたりは、なんと大学1年生です。
Wi-Fiにつながるには、①自分たちで探すか、②Wi-Fiエリアを広げる必要があります。しかしコストや労力がかかってしまうので、今回チームみっとりんは発想を変えました。
Wi-Fiのほうから移動してもらうことで、上記の問題を解決することを試みたのです。
基板作成はFritzing、Wi-Fiの制御をRaspberry PiとGPSで行っています。
Flaskを用いることで、Web上でWi-Fiを探している人の収集も行なっています。
FreeWi-Fi自走式バージョンが移動するための数式もちゃんと用意している点がすごいですね。
●講評
(審査員長・サポーターズ代表 楓さん)
「講評というところですが、まず皆さんすごくコメントも盛り上がってました。やっぱり動画の完成度も高いし、あと目の付け所がよかったですね。
このチームはプレゼンを見てるだけで楽しいっていうところで、もう単純にプレゼンと作品としての完成度、目の付け所が非常に面白かったというところです。
単純に走っているだけじゃなくて、最適化を数式で行った点がちゃんとソフト面も作っていると思いましたし、非常に面白いものを出しているなと思いました。
それこそ色々な発展ができそうだなというところでですね。まだまだこれからも開発をしてほしいなというところも含めて、優秀賞に相応しいと思いました。本当におめでとうございます」
(チーム代表ひとこと)
「優秀賞とか今まで取りたかったので、すごく嬉しいです。本当に見ても面白いし、アイディア聞くだけでも、「何これっ?!」て思えて、ワクワクを与えれるような作品が作れて、とっても良かったと思います。 」
最優秀賞
栄えある「はじめてのハッカソン~オンライン開発合宿vol.8~」最優秀賞に表彰されたチームは、
檸檬の会「ことちか」
でした!!!
チーム檸檬の会は、ゲーミング性格矯正システム「ことちか」を開発しました。
彼らはゲーム中に性格が変わったり、口が悪くなるプレイヤーがいることに注目しました。
ゲーム中でもイヤな言葉を聞きたくない。人と一緒にプレイするなら、なおさら言葉には注意しないといけません。
「ことちか」は、ゲーム中に聞くとイヤな思いをするチクチク言葉を抑制するアプリです。
操作は簡単でサイトにアクセスして、ゲームをプレイするだけです。
今回の開発では、
・音声処理
・自然言語処理
・画像処理
などの技術的な挑戦が見られました。
一番大変だったのは、深夜のデータ収集だったとのことです。データ収集のために暴言動画を永遠視聴し、ストレスをためながら開発したとのこと。
●講評
(審査員長・サポーターズ代表 楓さん)
「ことちかは言葉の力で、いいことを言ったらとか悪いことを言ったらというやつでしたね。サービスとして非常にシンプルだなと思います。
ただそのシンプルさも届く技術にこだわっているのだなと思えて、あえてPythonを使わずにみたいなところを含めて、非常にハッカソンらしいですね。
この多分限られた期間内でどう開発するかっていうところをすごく工夫されているんだなと思いました。
あと単純に物としてなんかあったかい気持ちになれて、こういう物が世の中に増えていって欲しいなと思いました。本当におめでとうございます」
(学生メンター 山河さん)
「最優秀賞おめでとうございます。最近だとオンライン対戦とかすごく広がっていて、Discordなどのツールを使ってボイスチャットをしながらゲームする機会って多くなってるかなって思います。
「ことちか」は、今の世の中に本当に必要な温かいプロダクトかなと私も思います。
ゲーム以外にもパワハラ防止とか、いろんなところに使えそうかなと個人的には思ったので、これからも頑張ってください。おめでとうございます」
(学生メンター 笠原さん)
「受賞おめでとうございます。ハッカソンとしプロダクトとしてすぐ面白いなーっていうのがあって、やっぱり暴言を吐いたりだとかっていう人がいる中、それに対してワクワクすると言うか楽しそうなプロダクトとして解決策を出せるっていうのは、すごくいいアイデアだなという風に感じました。
また Python ができるチームで、あえて Pythonを使わずにAPI駆使したと思うのですが、技術スタックについてもより深く知れるとさらの面白かったかなって思いました。ありがとうございました」
(チーム代表ひとこと)
「ありがとうございます。今回、ひとつひとつのフォントとか全部こだわってやろうって決めてて、それが結果に繋がったと思います。
あとはデータ収集で、すごい罵詈雑言の動画を夜中に聴きまくってですね。本当に今までで一番つらかったハッカソンでしたが、結果最優秀賞がとれてよかったです」
■全体講評
(審査員長・サポーターズ代表 楓さん)
「今回は初めての人が多いとか、後輩連れてきましたって人が多かったですね。非常にそういう意味でフレッシュなハッカソンになったと思ってます。
そして作ってきてくれたものもフレッシュなものが多かったなと思っていて、これは良くも悪くも本当にまだまだこれからだなっていう風に思ってます。
アウトプットの全体的なレベルとしてはこれまでで言うと、そんなに高くない方ではあります。でもそれは初めての人が多かったので当然です。本当に大事なのはこれをどう継続的にやっていくかなんですよ。
多分今回まだ1年生の人が来てたり、初めてのハッカソンの人が多いというところで、もしかしたら他のつよつよなエンジニア学生さんのアウトプットとか見ると、全然自分とレベルが違うとか思っちゃうかもしれません。
でもこれを繰り返してくと3ヶ月、半年とかで全然そのレベルまで皆さんも行くんですよ。もしかしたら1・2年生の1年2年3年とハッカソンを繰り返してたら、めちゃくちゃすごいレベルに行けるので、今日そのスタートラインに立ったということがすごく大事だと思ってます。
なので本当に今日入賞した、していないチームも本当にいい意味でそんなに差はないと思っています。
大事なのはこれからです。今回のハッカソンで気づいたこと、悔しかったこと、楽しかったことをどう糧にして、どう続けていくかが全てなので、是非今回のハッカソンをスタートラインにしてほしいなという風に思っています。
めちゃくちゃいいスタートラインが見えたなという風に思っています。皆さんお疲れ様でした」
■懇親会
サポーターズ代表の楓は、いつもこう言っています。
「懇親会までがハッカソンだ」
友達をつくる。知り合いを増やす。
コロナ禍で横のつながりが減り、情報が新しく入りづらい今の時代に懇親会は貴重な機会です。
懇親会はZoomのブレイクアウトルームを使い、数チームに分かれて懇親を深めました。
■ハッカソン後の声
Twitterで11月26日、27日技育CAMPハッカソン参加者の声をご紹介します。
https://twitter.com/geek_pjt/status/1596801964763148289
ということで、技育CAMP2022年11月vol8は無事終了いたしました。
サポーターズは、物創りに挑戦し、日本の未来を変えるギークなエンジニアを応援しております。