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事業共創カンパニーのRelic、怖いもの知らずの新卒エンジニアが組織を活性化

新規事業開発やイノベーション創出を支援する事業共創カンパニー Relic。新規事業支援に特化した独自のSaaS、新規事業開発やイノベーション創出に関わる一気通貫のトータルソリューション、ベンチャー・スタートアップへの投資など、事業共創のプラットフォームを形成しています。
Relicの新卒エンジニア採用、育成におけるこだわりとは。取締役CTO プロダクトイノベーション事業本部長 大庭亮さんに、サポーターズ 代表 楓が聞きました。

新卒エンジニア採用・育成のポイント

  • 新卒エンジニアの存在が社内を活性化

  • ポテンシャル層の採用では、主体性を重視

  • 一人一人と向き合い、必要であれば何回でも面接、面談


⽇本発の新規事業やイノベーションを創出し、グロースさせる

大庭さん Relicは、事業を創ること自体を事業としている会社です。具体的には、インキュベーションテック、事業プロデュース、オープンイノベーションの3本柱で新規事業創出にトライしています。

Relic 取締役CTO プロダクトイノベーション事業本部長 大庭亮さん

3本柱の1本目、インキュベーションテックとは、新規事業支援に特化したSaaS型プラットフォームです。新規事業やイノベーション創出における日本企業の課題を解決するため、事業フェーズに沿ったさまざまなプロダクトを提供しています。

3本柱の2本目、事業プロデュースに関しては、主にプロトタイピングとプロダクト開発を支援しています。単にエンジニアリソースを提供するだけではなく、事業を創るという視点で、経営、マーケティング、営業などの戦略立案までサポートします。

3本柱の3つ目、オープンイノベーション事業は、出資をしたり、ジョイントベンチャーを組んだりと、資金や組織の面で事業展開を支援しています。

つまり、Relicは自社事業、自社プロダクトを展開する側面もあれば、他社の事業を創るプロフェッショナル集団という側面もあれば、VC(ベンチャーキャピタル)の側面も持つという会社です。最近では、フィナンシャル・タイムズの「アジア太平洋地域における急成長企業ランキング2022」でテクノロジー部門14位に選んでいただいたり、日経ビジネス「日本急成長企業2022」では、売上高を伸ばした100社に取り上げていただいたりしています。

エンジニアがビジネスサイドの仕事にまで"染み出る"

 Relicの開発体制について教えてください。

大庭さん 私たちは、単に開発をするだけではなく、顧客の事業ステップに合わせて、課題や解決策を検証してから開発に着手しています。具体的には、ペルソナ設計やデプスインタビュー、プロトタイピングなどに力を入れています。

 一般的に、ペルソナ設計やデプスインタビューなどは、いわゆるビジネスサイドの役割といった印象があります。Relicは、そういったところからエンジニアが入っていくということでしょうか?

大庭さん そうですね。よくあるプロジェクトのパターンとしては、最初にビジネス職とエンジニア、デザイナーがチームを組んで、想定ユーザーや課題の仮説を明確にし、それを検証するためにプロトタイピングに取り掛かります。そして、プロトタイピングと評価/検証を繰り返し、ユーザーや課題の解像度を上げていき、最終的に本格的なプロダクト開発に着手するといった流れが多いです。

気持ちの問題かもしれませんが、ユーザーや課題の解像度が低い状態だと、プロジェクトの後半、開発をしているときに、「この機能って本当に使われるのかな」「これで本当にユーザーの課題が解決できるんだろうか」なんて考えることになってしまいがちで、結構なフラストレーションなんです。また、プロトタイピングもモノをつくるという作業には変わりないので、エンジニアやデザイナーが入ったほうが精度が良くなります。ですから、もっと早い段階から関わりたくて、エンジニアがどんどん前半の領域に染み出していったんです。

 それが、結果的にRelicの強みになったんですね。

大庭さん そうですね。お客さまから頼りにしていただいているポイントでもあります。

怖いもの知らずの新卒エンジニアが組織を活性化

 現在は、正社員約150人のうち、60人がエンジニア、デザイナー、プロジェクトマネージャーということですが、少し前から新卒エンジニア採用も始めていらっしゃいますね。新卒エンジニア採用に力を入れているのはなぜですか?

大庭さん 実は、代表の北嶋はそれこそ創業前から「起業したら絶対に新卒採用をやりたい」と言っていたんです。「新卒採用をやっている会社とやっていない会社では、長期的な成長という観点で全然違うはずだ」と。

しかし、私は当初、新卒エンジニア採用に若干懐疑的なところがあったんです。というのも、結局エンジニアには一定の技術力が必要で、新卒エンジニアを迎える場合、それなりに教育コストがかかってしまいます。

当時の中途採用市場は、「実務経験はないけどエンジニアになりたい」という方が多く、働きながら半年~1年スクールに通ったという方もかなりいる状態でした。新卒エンジニアに比べ、そちらのほうが仕事にも組織にも馴染みやすいのではないかと考えていたんです。

Relic 取締役CTO プロダクトイノベーション事業本部長 大庭亮さん

そんなとき、たまたま応募してくれたエンジニアが非常に優秀で、よく聞けば新卒だったんです。これが、ビジネス職の新卒採用に遅れること2年、新卒エンジニア採用のはじまりでした。

実際、新卒エンジニアが入社すると、当初予想もしていなかった影響が出始めました。新卒エンジニアが質問して先輩が教える、新卒エンジニアが異動し、その知識が別のチームにトランスファーされていく――これが知識やノウハウの循環につながり、組織全体が活性化したんです。変な表現かもしれませんが、組織の血流がすごく良くなりました。

 エンジニア未経験の中途と新卒エンジニアは、同じポテンシャル層でもちょっと違ったということでしょうか。

大庭さん 中途の場合、社会人経験を積んでいる分、自分のことをよく理解していて、得意分野や方向性が確立している人も多い。それが中途の良さでもあります。一方、新卒エンジニアは怖いもの知らずなんですよね。自分の限界を決めつけず、うまくいくかどうかはともかくいろんなことにチャレンジしようとします。そういう姿を見ていると、周囲は「新卒があそこまでやってるんだからアシストしなきゃ。そして、私ももっと頑張ろう」って思うんです。組織全体にポジティブな雰囲気が広がっていきました。

 新卒エンジニアが成長し、活躍している例を教えてください。

大庭さん 新卒のエンジニアで、技術力に期待して採用したメンバーがいたのですが、あるシステムが少し古くて「こんなの使いたくない。もっとモダンにしたい」と言い出したんです。そこで、「そんなに簡単じゃないぞ」と思いながら、彼にリプレイス計画を立ててもらい、ごりごり進めてもらったんです。そしたらもう全面リプレイスして、すごくいいシステムにしてくれて。「素晴らしい、期待以上だな」って。

そうなると、先輩たちも黙ってはいられないですよ。「自分はこのままでいいのかな」って。それが本当の新卒エンジニア採用の意義だと思います。

ポテンシャルを見抜ぬくには「主体性」を見る

 こうした素晴らしいポテンシャルって、どうしたら見抜けるのでしょうか?

大庭さん 一つは、主体性を見ることです。エンジニアとしてもそうですが、新規事業を立ち上げるには、主体性が非常に重要になってきます。主体性持ってチャレンジする人は伸びるんです。よく言われることではありますが、学生時代に何か想いがあって行動を起こした経験があるか、それは再現性があるのかどうかを見ています。

他にも、採用の中で重視するポイントがあります。特に、私たちが大切にしている価値観「Relic-ism」にあるコ・クリエーション(共創)。それを見極めるには、「一緒に仕事する人が一緒に仕事する人を採る」というのが理想だと思っていて、なるべくそれを維持するようにしてます。また、可能な限りリアルな情報を提供したいなと。自分が働いているイメージを持ってもらうことを意識してます。一人一人と向き合い、必要であれば何回でも面接、面談をしています。

 現在はどのくらい採用されているんですか?

大庭さん 2021卒が4名、22年卒が6名、23年卒が12名です。

 社内のエンジニアが60人という段階で、10人以上の新卒エンジニアを採用するというのはかなり多いと思います。新卒エンジニアの育成はどのように考えていらっしゃるのでしょうか?

大庭さん 入社後の研修はもちろん、スキルアップ委員会というチームを作り、半年かけてフォローアップ研修をしています。よくある「研修が終わったらOJT(On the Job Training)で現場でよろしく育ててね」ではなく、会社としてフォローアップしていく体制を作っています。

また、2018年からは毎週金曜日の夕方に勉強会を実施しています。そこでも一定のフォローアップができていると思っています。

サポーターズを活用する理由

 サポーターズのサービスで効果のあった施策は何ですか?

大庭さん 人材紹介の一環として実施いただいているイベント「MATCH DAY」ですね。個別でのご紹介も有り難いですが、イベントは参加者が多いですし、Relicにマッチする学生、つまり一定の技術レベルを満たしている上に、志向性も合い、主体性も持っている人と出会える確率が高いんです。また、忙しいメンバーが多いので、「ぎゅっと1日で2次面接ぐらいまでやり切る」というコンセプトもハマっています。

それに、サポーターズは、本当にエンジニア学生の気持ちをつかんでいるなと感じます。就職先を決めるってやっぱり一大事なので、気持ちが揺らぐじゃないですか。「Relicにしようかな、いや、こっちの会社のほうがいいかな」って。サポーターズは学生一人ひとりに寄り添って、本人にとって一番いい選択ができるよう支援していますよね。純粋にすごいなって思います。

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