見出し画像

技育CAMPハッカソンレポートvol1

■技育CAMPとは

技育CAMPとは、エンジニアを志す学生の皆さんにハッカソンと勉強会を通して、継続的なインプットとアウトプットの場を提供するスキルアップ支援プラットフォームです。

ハッカソンは月1-2ペースで定期開催され、メンターや賞金もある充実のサポート体制をご用意。自称「日本一参加ハードル低いハッカソン」として毎回6割以上が初ハッカソン勢という初心者向けハッカソンです。

2021年は約5,000名が参加し、約280作品が本ハッカソンから誕生しました。

技育CAMP


■今回のハッカソンテーマとルール

はじめてのハッカソン~オンライン開発合宿vol.1~

4月のハッカソンテーマは「はじめてのハッカソン」

ハッカソンに参加し何か動くものを作りたい人向けのテーマです。

  • 授業や趣味でプログラミングはしているけど、実際に創ったことはない。

  • 就活を見据え何か成果物といえるものを創りたいけど、ずるずるここまで来てしまった。

  • 開発インターンやアルバイトの予定もないけど、何か一つ頑張った証を残したい。

そんな学生エンジニアの物創りの第一歩として、挑戦しやすいテーマを設定しました。

なんと賞金も出ます。

  • 最優秀賞:10万円(1チーム)

  • 努力賞:1万円(複数チーム)

  • 参加賞:1,000円(全員)

という、2dayハッカソンとしては異例の賞金額!
また、参加するだけ(正確にはプレゼンまで行うと)参加賞までもらえる、非常にお得なシステムとなっています。
(全て支援いただいているスポンサー企業さんのおかげです。感謝!!)

●サポーターズ リンク 
はじめてのハッカソン~オンライン開発合宿vol.1~

参加者属性

4月23-24日開催の「はじめてのハッカソン〜オンライン開発合宿vol.1〜」参加者属性をまとめました。

高専生から大学院生まで、幅広い学年がハッカソンに参加してくれました。
24卒に至っては、過去最多の参加者です。

どうやら就活が終わった23卒生が24,25卒の後輩を連れてきてくれたようです。運営はめちゃくちゃ感動しております!

今回Twitter上でハッカソンメンバーを探して組んだチームもあり、積極的にハッカソンへ参加してくれて嬉しいです。

■ハッカソンスタート

初日はオンラインにて、開会式&自己紹介タイム。
北海道から沖縄まで、全国のエンジニア学生60名が集結。
全国から気軽に参加できるのはオンラインならではですね。

Twitter上から技育CAMP参加者のハッカソン参加への声を集めました。

さあ、2日間みんなで頑張りましょう!

■ハッカソン中の様子

ハッカソンは2日間となり、初日の11時から2日目の15時までの合計28時間で開発を行います。(希望者は1週間前のキックオフからの開発はOK)

オンライン開催のため、チームごとに自宅や研究室から、様々な場所で開発を行います。
運営側で3名のメンターも常時サポートできるようになっており、質問や相談を随時slackやZoomで受け付け、一緒に考え、一緒に問題解決をしていきます。

■いよいよプレゼン!

28時間の開発を終え、2日目16:00〜はいよいよ成果発表プレゼン!
約25チームが3分間のプレゼン時間で発表していきます。

アプリからWebシステム、ゲームなど参加したみんなが自由に制作したい物を開発しました。

(チームツイ廃の集い:オヤの立ち入りにオヤガード)
(チームsho:アニナカ)
(チームtm:母の日のプレゼントガチャ)
(チーム枝豆のオタク:名言ガチャ)

技育CAMPハッカソンでは、プレゼン時にお互いフィードバックを贈り合う仕組みがあります。sushi-chatというフィードバックサービスを用いて、各チームのプレゼン時にリアルタイムで感想や改善点をコメントしていきます。

自身の作品にフィードバックがもらえるのは、とても貴重なこと。
これも一つの、本イベントの醍醐味であり、お土産だと思っています。

※sushi-chatは昨年の技育CAMPハッカソンで最優秀賞を受賞した学生チームが運営をしているサービスです

■結果発表

全チームの発表を終え、いよいよ結果発表です。
今回はメンター2名とサポーターズ代表楓さんの3名が審査員。

努力賞7賞と最優秀賞の計8賞が表彰されました。
ちなみに今回の努力賞の表彰数は、過去の開催ハッカソンの中で最多タイの数になります。

10分間の審査Timeで、審査員達は疲労困憊。
それくらい、みんなが創った制作物のレベルが高かったです。

努力賞1

栄えある努力賞1チーム目は、

㉔Team神部「Google翻訳とDeepLを超える論文PDF翻訳サイト」

でした!

普段研究をする際、英語の論文を読むことが大変なんです。大抵の方はGoogle翻訳やDeepLがあるから、大丈夫だと思われるでしょう。

しかしGoogle翻訳やDeepLを使った翻訳では、数式などが入った論文を翻訳すると、レイアウトが崩れる、また不自然な改行が行なわれる問題が発生しました。

いや、だめじゃん!

この翻訳問題を解決し、研究の効率化を進めるべく、Team神部はWebアプリを開発しました。

Webアプリの手順は、PDFをアップロードし、英語を日本語に翻訳します。翻訳の際、AI OCR技術を使って、本文のテキストと数式を区別し、数式対応表を別枠で作ることによって、レイアウト崩れの問題を解決したそうです。

このチームはOCRと数式をどのように表現するかを工夫し、日本語で分かりやすく翻訳された論文を作ることができました。

●講評
(メンター笠原さん)
PDFを使った研究をしていた時期がありましたが、PDFの翻訳には本当に困っていました。PDFの翻訳もしつつ、数式も別途まとめる。ユーザーの悩みを解決するいいWebアプリだったと思います。

●受賞チーム代表ひと言
(チーム代表の鎌田さん)
「ありがとうございます。翻訳アプリは事前開発もしてきたので、努力賞が取れて嬉しいです。夜遅くまで開発をしていたので、その努力が報われました」とコメントしてくれました。また

「賞金を使って、モニターアームを買いたいなあと」

チャットでは「この翻訳アプリ欲しすぎる~」という声が続出しました。私も使いたいです。

努力賞2

栄えある努力賞2チーム目は、

⑥Team寺田蘭世「Reborn to 寺田蘭世」

でした!

世の中に理想の顔を診断するアプリは多くあるが、理想の顔に近づくためのアドバイスをくれるアプリがないので、今回制作したそうです。

サポーターズ代表の楓さんの顔写真を使って、理想の顔診断を行ないました。

今回の発表デモでは、楓さんが寺田蘭世さんに0.6%近いという結果でした。

●講評
(メンター山河さん)
チーム全員が初対面かつ初めてのハッカソン参加でしたが、機械学習・フロントエンドも触っていて、ひとつのサービスとして完成していたと思います。

プレゼン発表も楓さんの顔写真を使って、デモを行なうという点がキャッチーで面白かったですね。

●受賞チーム代表ひと言
(チーム代表)
「みんな初めてで、このサービスを完成させるのは無理かなと思っていた。まさか努力賞をもらえるとは!ありがとうございます」

(チーム代表)
「新しい技術の技術書を買いたい」

賞金で技術書を購入することで、今後のレベルアップに期待しております。

努力賞3

栄えある努力賞3チーム目は、

㉖Javaler「Hackathon Runner」

でした!

この作品は、サポーターズ、いや全てのハッカソン運営者が使うべきアプリですね。

「Hackathon Runner」は、こちらのリンクから体験できます。

https://infinite-citadel-53332.herokuapp.com

●講評
(メンター笠原さん)
今回のハッカソンのテーマ「はじめてのハッカソン」とマッチしたサービスだったことが良かったです。はじめてのハッカソンの人に向けてというダブルミーニングで良かったです。

●受賞チーム代表ひと言
(チーム代表杉野さん)
「ぼくたちチームは、ハッカソン開始の1週間前に集まりました。
 チーム内でWebアプリを開発したことがあるメンバーが1人だけで、
 どうなるかと思っていました。今回努力賞がとれて、とても嬉しいです」

「このあとも機能を追加していきたいとみんなで話しているので、
 今後もチーム開発を続けていけたらなと思っています」

追加機能した「Hackathon Runner」はハッカソン参加者にきっと必要なサービスです。5月以降のハッカソンで発表してくれるのを楽しみにしております。

努力賞4

栄えある努力賞4チーム目は、

⑫お花畑「ういるすはんたぁ」

でした!

チーム名も制作物もかわいいですね。このチームはインターネットウイルスの特徴をゲーム形式で学べるWebアプリを制作しました。

●講評
(メンター山河さん)
ハッカソン初参加かつ触った言語もはじめてということだったが、内閣府の調査データを取ってきて、実際に需要があるアプリを作ってきたのが、すばらしい。是非実際に触れる形にして、公開して欲しい作品でした。

●受賞チーム代表ひと言
(チーム代表)
「今、めっちゃ予想外なのでびっくりしました。はじめての技術だったので、努力が認められてありがたいです。これからも頑張ります」

世の中のパパママ達は、「ういるすはんたぁ」をきっと必要としているよ!

努力賞5

栄えある努力賞5チーム目は、

⑲natumeg「MTG設定Bot」

です!

このチームは、自身が参加するミーティングが多くなってきたのでリマインド機能を追加しました。

●講評
(メンター笠原さん)
実用性が高く、評価しました。MTGの設定をしてリマインドするBotということでしたが、

よくあるスラッシュコマンドで実装するのではなく、モーダルを出して色んな人が使いやすいように設計した点。

もう一つは、実際に自分が所属しているサークルで発生している課題を解決しようとした点。実用ベースで考えて、実装していた点が良かったです。

●受賞チーム代表ひと言
(チーム代表五十嵐さん)
「ありがとうございます。めっちゃ嬉しいです。初参加でとれて、ほんと嬉しい」

個人開発は大変だったと思うけど、完成した達成感はひとしおですね。おめでとうございます。

努力賞6

栄えある努力賞6チーム目は、

⑱ラブ探偵エル「ラブ探偵エル」

です!

●講評
(メンター山河さん)
ひと通り流れとして完成している点。実際に動く形として公開されている点。また実際のトークデータを集めて、自分たちでグラフ化し、そこからスコア化している点が素晴らしかったです。

●受賞チーム代表ひと言
(チーム代表あんはるさん)
「このアイディアは後藤が出してくれたので、まず後藤に感謝。また自分の技術のプログラミング能力でいい感じのアプリが作れて良かったです」

相性を測れるアプリは需要が高いですね。ぜひ今後も素敵なアプリを開発していってください。

努力賞7

栄えある努力賞7チーム目は、

㉓TAMORI「大体私闘禁(だいたいしとうきん)」

です!

このチームは、1対1マッチング対戦型の目標達成系アプリを制作しました。自分との約束を誰かとの対戦にすることで目標を達成するアプリだそうです。

●講評
(メンター笠原さん)
実際にビジネスコンテストに出てから、そこから先、実際に行動する人達は少ない。実際に開発をしようと思って、ハッカソンに参加した点。

課題も今回見つかったと思うが、その課題を今後改善につなげていけば、ビジネスコンテストで目指しているものが完成しそうだなと思いました。成長がいいな、今後に期待できると思って、今回努力賞に選びました。

●受賞チーム代表ひと言
(チーム代表の田村さん)
「嬉しすぎて、何を言っていいか分からない!!!」

(チーム代表の森さん)
「大胸筋が喜んでおります(嬉)」

怠け癖のある私には必須のアプリ!ぜひ、大体私闘禁(だいたいしとうきん)を完成させてください。

最優秀賞

今回参加したチーム数は過去最多で、レベルも高く、審査も苦労しました。

そんな栄えある「はじめてのハッカソン~オンライン開発合宿vol.1~」最優秀賞に表彰されたチームは、

②くいず「Quiz Games」

でした!!!

リアルタイムにWebカメラで手の動きを検出しているそうです。手の動きを使い、クイズの解答を行なっています。

●講評
(サポーターズ代表  楓さん)
完成度が非常に高かった。プレゼンのデモを含めて、何を作ったのかが非常に分かりやすかった。作ったものに対して、どのような努力をしたのか明快だったこと。

また今回の審査基準だった技術的な挑戦という点で、チームメンバーが画像処理初、ハッカソン参加初だった点を評価しました。学生票も非常に多く入っていました。

(メンター笠原さん)
はじめての画像処理で、MediaPipeをユーザーのインターフェース視点で活用し、ゲームを作っているのがいいと思いました。着眼点がシャープだな。

クイズを3種類作って、3つともクイズゲームの完成度が高い点も評価しています。

(メンター山河さん)
クイズはスマホ、PCで操作することが多い中、手で摘まんで操作するアプリは珍しかったです。その着眼点を実際に実装できている点が良かったです。

●受賞チーム代表ひと言
(チーム代表児玉さん)
「努力賞がない時点で、もう厳しいかなと思っていたので、まさか最優秀賞を取れるとは思っていませんでした。すごく嬉しいです」

「デプロイまでもっていきたかったが、クラウド上でOpenCVのビデオキャプチャが使えなかったため持っていけませんでした」

「賞金で技術書を買いたいと思っています。また今回、即席チームでゲームを作れて、良かったです」

即席チームでゲームを開発するとは、私もゲームを創りたいと常日頃思っているので、その開発スキルは羨ましいかぎりです。

■ハッカソン後の声

史上最多タイの受賞作品数で終了した今回のハッカソン。
2022年度のスタートとして最高の形で終えることができました。

終了後の皆さんの声をTwitterからも拾いましたので抜粋してお届けします。

■最後に

今回のハッカソンの目標は今年度初回ということもあり

【参加すること、完走すること】が第一目標!

と伝えてきました。

この発表から、きっと色々なことが見えてきたはずです。
制作物が完成して達成感を感じた人。
もっとうまくできたのにと悔しい思いをした人。

サポーターズから、これだけは言えます。

今回ハッカソンに参加し、挑戦してくれたみんなは、それだけで素晴らしい!

日本のもの創りをしている学生は、エンジニアを目指す学生のうち、わずか10%程度と言われています。

そんな中、ハッカソンでもの創りに挑戦したみんなは、大きな一歩を踏み出しました。
それにハッカソンで一回もの創りをしたから、終わりじゃありません。
これからずっっっともの創りをし続けていくのです。

日本の未来のカギを握るのは、もの創りができるキミたち!

今後も面白いもの創りを続けてください。
参加した皆さんほんとうにお疲れ様でした。


みんなにも読んでほしいですか?

オススメした記事はフォロワーのタイムラインに表示されます!